アメリカという国
アメリカという国は、カウボーイ時代となんら変わってない、というのがオサマ・ビンラディン殺害の事件を聞いた感想だ。
他国に自国の特殊部隊を送り、有無を言わせず殺害する。
パキスタンの主権も国際法も関係なく、己が正義を遂行することだけが唯一絶対の道で、それを邪魔するものは容赦なく排除する。
シュワルツネッガーやランボーの世界を平気で現実社会で行う。
やれやれ恐ろしいことだ。
テロは許されることではなく、ビンラディンがしたことは極刑に値するだろう。
だが、いかなる司法的なプロセスを踏むことなく、丸腰の老人を一方的に射殺するやり方は、とても正義だとは思えない。
この行為が新たな憎悪を生むことは想像に難くない。
憎しみが憎しみを生む構造は、イスラエルとパレスチナ・アラブ諸国の関係と同じだ。
アメリカは、あらたなテロ戦争の段階に入っただけに過ぎない。