忍者式隠遁生活

日々のあれこれ

酔っぱらいサンタ

 最初は、小さな洗面器ほどの容器に詰まったキャラメルポップコーンだった。
 朝、目が覚めると枕元に置いてあった。時期的には少し早いがサンタクロースが置いていってくれた……わきゃーない。
 
 酔っぱらって家に帰るまでに深夜スーパーで買うのだ。翌朝になるとすっかり記憶が消えているので枕元に置いてあるものを見てびっくりする。

 普段買いたくても「太るかな」「健康に悪いかな」と抑えていたものが、酔っぱらった勢いで自制心が外れ購入するのだ。
 初期の頃は、菓子やスナック類、揚げ物やパスタ系の弁当が多かった。それも大量に。せんべいや揚げおかきは業務用袋で、冷凍庫がアイスクリームで一杯になっていたこともある。
 グレープフルーツ4個パックに、キャベツ一玉、そしてウーロン茶2リットルの時もあった。どうやらテーマは「重い物」だったようだ。普段の買い物ではこの手のものは買いにくい。それにキャベツ一玉なんて古くしてしまう。でも心のどこかで「欲しい」と思っていたのだろう。健康志向になったのは良いことだ。

 先日は、泥酔したのに枕元には何もなかった。「久しぶりに何も買わなかったか」とほっとして冷蔵庫を開けると業務用の「手羽先」と「しめ鯖」が入っていた。
 
 まだ食い足りなかったのか! しかも、自分で調理する気?

 己の秘めたる欲求がわかって面白い。