忍者式隠遁生活

日々のあれこれ

久々に骨太のテレビドラマを観る テレビ朝日『断絶』

 『断絶』は、久しぶりに骨太のドラマだった。
 主演の松平健長塚京三西島秀俊を中心にくせのある役者を配し、久々に画面から重厚な世界が立ち上ってきた。男同士のむせかえるようなシーンが多いが、松平や西島の存在感と同時にすがすがしさや爽やかさを演出できる役者が作品を重苦しい雰囲気から解き放っていた。
 東映が作った作品だから、映画感覚でとったのだろう。最近のアイドル、ジャリタレの配役ありきの低レベル作品に辟易していた真のドラマファンの心を掴んだことだろう。
 敢えて言うならば、推理ドラマの手法をとった割には、最初から最後までの展開があまりにも見えすぎていた。親子の絆、過去からの復讐などテーマ性を重視し、ストーリー展開よりもシーンシーンを見せるためかもしれないが、完全な役者頼みになっている。また描かれている政治の世界やストーリー設定も使い古された感がある。
 とは言え、久々に面白いものをみせてもらった。普段であれば録画して、後から観るところなのだがリアルタイムでじっくりと楽しんだ。